ATP・AMPふき取り検査の方法と有効性について(院内感染対策効果)

医療現場の汚れの客観的評価に、ATP・AMPふき取り検査が用いられています。透析室では、オーバーテーブルの表面や透析装置の外装、カプラーの汚染を調べるのに使用され、学会発表のデータとして使用されているのをよく目にします。

測定用の機器としては、キッコーマンバイオケミファ株式会社の『ルミテスターPD』が特許を取得しています。今回は、院内感染対策や消毒・洗浄の評価に使用される『ATPATP・AMPふき取り検査の方法と、有効性』について紹介します。

ATP、AMPとは

ATPとはアデノシン三リン酸で、AMPはアデノシン一リン酸のことをいいます。AMPはATPが変化した物質であり、これらは血液・体液・排泄物・微生物の中に多く含まれます。したがって、これらの値を測定することで現在の洗浄や・消毒方法で周辺環境や医療機器が適正に洗浄できているかを評価することができます。

ルミテスターPDの使い方

ルミテスターPDの測定は、とても簡単で10秒程度で測定できます。測定には、ルミテスターPD本体と、ルシパックPenという検体採取用のキットを使用します。

ルミテスター (キッコーマンHPより)

①ルシパックペンの綿棒を水道水で湿らせます。
②ルシパックペンの綿棒部分で検査対象をふき取ります。
③綿棒ホルダーを本体に戻しワンプッシュします。
④チューブ中間の液を底にふりおとし、粉末の試薬を溶かします。
⑤ルシパックPenをルミテスターPDの測定室に入れて測定します。

ルミテスターPDの値段

ルミテスターPD-30の希望小売価格が99800円、検査に使用するルシパックPenが40本セットで1200円、100本セットで24000円です。

病院での使用例

ルミテスターは、食品分野および医療現場で使用されています。病院では、以下の使用がされています。

・内視鏡機器の洗浄評価
・手指衛生の評価
・手術器具の洗浄評価
・ME機器の洗浄度評価
・ドアノブ・種変環境の評価
・透析装置のカプラー内の汚染評価

感染リスクの高い内視鏡分野や手術器具の洗浄を初めとして、幅広い分野で活用されています。

まとめ

透析室を初め、医療現場ではガイドライン等に従った洗浄や消毒が行われてると思います。しかし、実際に現在の方法や手順できちんと清浄度が保たれているのかは実際に測定してみないとわかりません。

ATP・AMPふき取り検査を行うことで、基準内の清浄度がたもたれているかを客観的に評価することができます。もし、基準値が保たれていなければ、洗浄方法や手順等をみなおしたり、改善するきっかけとなります。測定する器具も比較的低価格で簡単に測定できるので是非導入されてみてはどうでしょうか?

参考文献
キッコーマンバイオケミファ株式会社 ルミテスター導入インタビュー

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