透析回路と回路凝固・残血の関係について

透析回路の凝固について

血液透析で使用される血液回路は、どこのメーカーでもだいたい同じような構成になっています。標準化回路といって基準の血液回路があり、大量生産を行うほうがコストが少なく安く仕入れることができるからです。

どのメーカーの回路も使いやすさについては、差があるかもしれないが患者さんに対する影響は同じものと考えていました。

ところが、先日ある透析の勉強会で各メーカーのコンソール(透析回路)による回路内の残血・血液凝固の違いを調べる研究発表を聞きました。具体的には、東レ、日機装、JMS、ニプロ4社のコンソール(透析回路)で比較検討されました。

その結果ですが、ニプロの回路のみ残血・回路内凝固が頻発したということでした。特に、チャンバー内の凝固が顕著であり、場合によっては透析継続が困難となり回路交換をおこなったという事例もありました。

対応として抗凝固剤の増量を行ったそうですが、改善せずチャンバ形状の変更と、チャンバのメッシュ部を変更したそうです。変更により、少しはましになったようですがそれでも他のメーカーの回路と比較すると凝固が多いということでした。

私自身も、ニプロの透析回路を使用した経験がありますが、確かにVチャンバー部に血液の固まりができやすいと感じます。

写真のように、Vチャンバーの上部(血液の落とし込み部分の周囲)から固まっていきます。この固まりがチャンバーを多い尽くすと、一気に静脈圧が上昇します。

回路凝固

静脈圧が上がりすぎると、返血も困難となり最悪血液を破棄しなければならなくなってしまいます。

メーカーの対策として、チャンバーへの血液の落とし込み部分を従来の真上からを、横につけたという回路を作ったとの報告を受けました。

チャンバーの横から血液を落とし込むことにより泡立ちが減ったり、チャンバーでの血液の流れに対流がおきにくくなるとのことです。

 

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