透析患者とのコミュニケーション時に気を付けていること9選

透析患者とスタッフの人間関係の大切さ

透析室で働く場合、スタッフ同士の人間関係以外にも、患者さんとの人間関係も大切です。透析患者さんとは、週に3回透析室で顔を合わせるので、家族と過ごす時間より長く過ごすことになります。患者との関係が悪くなれば、顔を合わせるのも億劫になり、透析業務自体が嫌になります。

すべての患者から好かれるということは難しいですが、できるだけ多くの患者に信頼されるスタッフを目指さなければなりません。

私は、人付き合いが苦手で大抵の上司から好かれません。ただ、患者さんからは、まあまあ好かれているという自信がありますし、モンスターペイシェントなどからも、なぜか好かれます。

それは、心から患者さんのためになる透析を提供したいと考えていたからだと思います。そういう考えは、日々のふるまい(コミュニケーション)にも表れると思います。

今回は、私が透析室で患者さんにコミュニケーションをとるうえで注意しているポイントについて紹介します。全てが正しいことなのかわかりませんが1つでも参考になりましたら幸いです。

明るくふるまう

暗い人・明るい人いろいろいますが、たいていの人は明るい人と一緒にいたほうが楽しいし、いい気分になります。私は、普段とてもテンションが低く暗いですが、仕事で患者・看護師・Drと接するときは、『明るい人』を演じます。

相手の意見を直接否定しない

透析室で勤務していると、様々なクレームを受けることがあります。たいていは、こちらに落ち度があるんですが、中には理不尽なクレームもあります。このときに、一番やってはいけないのは、相手の意見を頭ごなしに否定することです。

例えば

『透析室がボロイから、気分が悪い。透析室を新しくしてくれ!』と言われたとします。

×『ボロくないです。だいたいどこの病院もおんなじです。』
これは、ダメな回答です。最初から相手の意見を否定しています。まずは、相手の意見を受け入れなければなりません。

○『確かにボロいですね。でも、お金がないから新しくできません。すみませんね。』
このように、相手の意見が理不尽なときでも、とりあえず認めて、やんわりと否定しましょう。

相手の細かな要求も覚えておく

・透析駅温度の設定温度
・抜針止血のタイマーの時間
・血圧測定後に、巻きっぱなしでいいか。外さないといけないか

それぞれの患者さんにより異なります。いちいち聞かれたら患者さんもいらつくと思います。一人一人の設定を覚えておいて、『止血後のタイマーは、12分で設定しておきますね』と言えるようにしましょう。

やっぱり自分の細かな設定など覚えてくれているとうれしいです。

上からの物言いはしない

体重増加が多かったり、採血のデータが悪い場合などは、厳しく指導しなければなりません。

このようなときに、『水分の取りすぎだ!食生活が悪い!』と頭ごなしに注意してはいけません。患者さんによっては、不快に思ったり、大きなストレスになります。

それに、子供でないので、きつく注意したり、脅したりしても効果がありません。

『体重増加が多ですが心当たりはありますか?』『塩分が多いものを食べましたか?』と質問して,次からどうすればいいか、自らに考えてもらわなければなりません。

人は、注意されたり、命令されると、逆に反発したくなります

注意する場合も『体重増加が多いので、いつか心不全で救急車で運ばれてこないか心配です』とオブラートで包みましょう。

質問されたことは分かりやすく答える

患者さんとの関係が良好になって、ある程度の信頼ができると、患者さんから相談を受けることが多くなります。私は、技士なので精神的なことでなく透析方法、透析条件、血液データ、食事のことを聞かれることが多いです。

質問されたら、忙しくないときはできるだけ答えるようにして、分からないときは、調べて次の透析までに調べてきます。といって必ず回答します。

聞いてもすぐに忘れるという患者には、紙にワープロで入力したものを印刷して渡してあげます。やっぱり、透析についての知識があると患者に頼られますし信頼されます。その為には、日々勉強しなければなりません。

一線を越えない

透析患者と付き合いが長くなると、お互いに、なあなあの関係になり、友達のようになってしまうことがあります。あまり、仲良くなりすぎると、指導・注意時に、言いずらくなります。

それに、亡くなった場合のショックも大きいです。その為、患者さんのとは、一定の距離感をもって接することが必要です。

みな平等に扱う

嫌な上司の1つに、えこひいきをする上司が挙げられます。気に入った人には良く話しかけたり、ミスをしても寛大だったりなどです。これは、スタッフ同士だけでなく、スタッフと患者の間でも発生する問題です。

未熟なスタッフは、よく話す積極的な患者とばかりコミュニケーションを多とってしまいます。しかし、その行動は回りの患者に対して不快を与えている場合があります。嫉妬してしまうんです。

消極的で、自分から話しかけれないような、おとなしい患者さんにこそ、積極的に話しかけて、相手の要望を引き出してあげなければなりません。

目上の人を敬う

たまに、患者さんに対して、タメ口で話しているスタッフ・医師を見かけます。タメ口の方が、距離感が近づいていいというメリットもあるかもしれません。しかし、その周囲で聞こえてくる患者さんが、不快感を感じる場合もあるそうです。

透析患者は、自分より年上の年配者が多いです。人生の先輩であり、またサービスを受けるお客さんです。どの患者さんにも不快を与えないように敬語を使うことは常識だと思います。

贈り物はとりあえずもらう

病院で働いている場合、患者から贈り物を受け取ることがあります。病院の規則では『贈り物は固くお断りします』と張り紙が張られていたり、上司からは『絶対に受け取るな。』と指導されると思います。

それは、贈り物をしたから、特別扱いをしてくれると期待する患者さんが現れては困るからだそうです。もしかしたら、そういった患者さんもいるかもしれませんが、たいていは、なんらかの感謝の気持ちや、喜んでもらえたら自分もうれしい。といった気持ちで持ってきてくれています。

私の場合は、『ありがとうございます。でも、病院の規則でも受け取ってはいけないことになっていますので、そのような心遣いは次回からは結構ですよ。』と伝え、現金以外であれば、こっそり受け取ります。

この行動に対して、自分は迷っていましたが、患者からの贈り物は断ってはいけない!? 臨床医の体験的コミュニケーション論の記事を読んで、まあいいのかなと思うようになりました。

ただ、公務員の場合は、いろいろ法律が絡んできそうなので(賄賂として扱われたら困るので)、注意が必要です。

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