透析患者に使われる「便秘の薬」まとめ

便秘の薬を簡単に紹介

便秘に悩んでいる透析患者さんは、非常に多いです。透析患者の便秘の原因は、カリウム制限のために野菜あまり食べないことによる食物繊維不足、飲水制限、運動不足、便秘を誘発する薬剤の使用など、複数の原因があります。

たかが便秘ですが、便が出ないままほっておくと腸が詰まるイレウスや腸に穴が開いてしまう腸穿孔など命に危険を及ぼす合併症を発症する恐れがあります。便秘が続く場合は主治医に報告して、食事を工夫したり投薬をしてできるだけ早く改善できるようにしましょう。

今回は、便秘の薬を紹介します。

便秘の薬

便秘の患者さんに使用される薬は、「便をやわらかくする」「腸の運動を促す」「腸を刺激する」の3つの種類があります。それぞれについてもう少し詳しく説明しますね。

便を柔らかくする薬

便を柔らかくする薬には、「ソルビトール、ラクツロース」などが利用されます。これらは、糖類下剤と呼ばれ食品添加物の甘味料などにも利用されています。腸内の浸透圧を上げて腸管内に水分を保つことにより便を柔らかくして排出しやすいように助けます。

便を柔らかくする薬には、他にも酸化マグネシウム型の下剤もありますが、透析患者の場合は長期に利用すると血中マグネシウムが上昇する恐れがあるので普通内服されません。
長期間使用しても安全と考えられる「ソルビトール、ラクツロース」が使われます。

腸の運動を促す薬

腸の運動を促す薬としては、「プルゼニド、ラキソベロン」などがあります。

プルゼニドは、大腸で腸内細菌の作用でレインアンスロンを生成し腸管蠕動運動を亢進します。

ラキソベロンは、腸内細菌の酵素により加水分解され、活性型のジフェノール体となり、腸管蠕動運動を促進します。また、ラキソベロンは大腸内での水分吸収を抑制して便が硬くなるのを防ぐ効果もあります。

腸を刺激する薬

腸を刺激する薬としては、「新レシカルボン座剤、グリセリン浣腸」があります。

新レシカルボン座剤は、肛門から直接挿入して使用する薬です。直腸内に挿入すると主成分の炭酸水素ナトリウムが炭酸ガスを出して、腸を刺激して便意を刺激増します。効果は5~20分と非常に即効性があるのが特徴です。

グリセリン浣腸は、肛門・直腸に直接挿入して使用する薬です。薬局など市販で売っているのもこれです。

グリセリンは、動植物の体内に含まれるアルコールの一種で無害です。また、浸透圧が高いので、腸管から水分を引き込んで便を柔らかくする効果もあります。新レシカルボン座剤同様に即効性の効果があります。

クロライドチャネルアクチベーター

アミティーザという上記の3つの特徴に含まれない便秘薬が開発されました。アミティーザは小腸粘膜上皮細胞に存在するクロライドチャネルを活性化することにより、腸管内にナトリウムを引きこみます。それにより、腸管内の浸透圧が上昇して腸管内の水分の分泌を促進され便が柔らかくなり排出されやすくなります。

まとめ

便秘の薬は、今回紹介した3つのタイプが中心となります。薬に頼らずに生活習慣の改善により便秘を解消するのが一番良いのですが、それでも改善しない場合は薬も併用することにより便秘が改善しやすくなります。

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