血液透析のおすすめの本5選(臨床工学技士用)

本

臨床工学技士の透析室での役割は、血液透析の実施以外にも、透析液の清浄化・透析機器の保守管理など幅広い知識が必要になります。

穿刺・プライミング・機器のメンテなどはルーチン業務なので、できて当たり前です。それ以外に、透析に関する深い知識、研究能力・組織の管理力など、プラスαの能力がどれほどあるかで個人の価値が判断されます。

現在は、臨床工学技士は飽和しています。透析患者が減少するころには、失業する技士もでてくると予想されています。そのような中で生き残るには、自分の長所を磨いてその組織でいなければ困るという存在になることが大切です。

そうなる為にも、日々いろいろな分野に興味を持ち勉強を続けなければなりません。セミナーに行ったり、学会活動をしたりするのも有効です。その他、簡単にできる方法としては、本を買って自習するのも役立ちます。特に、本を読むということは自己の価値を上げるために非常に有効な投資だと思います。

ということで、今回は透析の本を紹介します。

透析の本を買って勉強しようと思ってもどの本を買えばいいか迷う人も多いと思います。私の場合は、気になったら躊躇せずにアマゾンでまとめ買いしています。

今回は私がたくさん購入した中で、特におすすめの透析関連の本を紹介します。

CEにおすすめの透析の本

臨床工学技士のための透析医療

臨床工学技士の為の透析医療
臨床工学技士の月刊誌である、クリニカルエンジニアリング誌が過去数年間に特集した透析療法に関する総説をまとめて編集したものです。初心者の臨床工学技士のバイブルを目指して作成したということだそうですが、透析技術認定士の合格レベルの知識であれば、まだまだこの本で学ぶことがたくさんあると感じます。

大まかな内容は以下の構成で作られています。

Ⅰ章 透析の基礎
Ⅱ章 透析患者の合併症
Ⅲ章 透析医療の事故防止対策
Ⅳ章 透析医療の災害対策

血液浄化療法ハンドブックと比較して、内容が具体的で臨床に応用しやすいと感じます。Ⅰ章では、透析の基礎について、前希釈HDFや後希釈HDFのクリアランスの計算方法なども解説されており、最近の流行や需要を反映した内容になっています。

臨床工学技士に向けて書かれた本だけあり、各内容が興味を惹かれる事項が多く楽しく勉強することができます。自己学習や、部署に1冊置いておくのにもお勧めです。

私自身も復習がてらに、この本で1から勉強している最中です。

Amazon<<臨床工学技士のための透析医療

血液浄化療法ハンドブック2017

血液浄化療法ハンドブック
透析療法合同専門委員会により作成された、透析の本です。透析技術認定士試験のテキストとしても使用され、技士の学校の教科書としてなどにも使われています。

このテキストの内容は、透析に関する分野を浅く広く解説した内容です。ただ、内容がお堅いことや、技士に特化して作られたわけではないので、個人的にはあまり面白くありません。

先日、最新版(2017年版)を購入しましたが、ページ数が、441ページもあり1から勉強する気は起りませんでした。ただ、透析に関してはほぼ全ての項目が搭載されているので、何か調べごとをしたりするときに辞書として使うのには有効です。

透析技術認定士を受験する場合は、試験の半年前くらいに送られます。早めに勉強したいなら先に購入するのもいいと思います。

Amazon<<血液浄化療法ハンドブック 2017

レジデントのための血液透析患者マネジメント

レジデントのための血液透析患者マネジメント
透析関連書籍のベストセラーの本です。レジデントのためのというタイトル通り、慶應義塾大学病院で腎臓内科の研修医向けに作成した小冊子を元に書籍化された本です。基本的な血液透析の知識と、透析患者を受け持った時のマネジメントの知識を与えることを目的として作成されています。

透析の基礎知識から、透析導入、透析条件の決め方、投薬(薬の特徴)、合併症の治療など、具体的な治療法がまとめれらて書かれており、研修医のみならず、技士・看護師にも充分に役立つ内容です。これらの内容が頭にあると、医師に対する報告・助言、患者さんからの相談などにもスムーズに対応できるようになります。

B5サイズで200ページほどなので、携帯でき空き時間に勉強するのにも役立ちそうです。

Amazon<<レジデントのための血液透析患者マネジメント 第2版

透析患者の検査値のみかた、考え方

透析患者検査値の味方、考え方
透析患者の検査値について、ガイドラインや文献をもとに解説されたポケットサイズの本です。透析患者の検査値についてワンランク上の知識を身に着けるというのを目的に作成されています。

それぞれの、項目について3~4ページほどで要点をまとめて解説され、検査の基準値以外にも、関連の情報なども解説されているので、沢山の発見がありました。

たとえば、「透析患者の場合、GOT、GPTが低めの値になるので、基準値内であっても肝炎を発症している場合がある。変動を観察しなければならない」ということや、「尿酸値が高いほうが死亡率や脳血管障害の頻度が低下する。」などなど、新しい発見がたくさんありました。

初心者からベテランスタッフまでおススメできます。

Amazon<<いまさら訊けない!透析患者検査値のみかた,考えかた

思うことで変えられる「60歳まで生きる」腎臓病エンジニアがゆく

思うことで変えられる
この本は、透析の参考書ではありません。腎臓病エンジニア(近畿大学教授の古薗勉先生)が書いたエッセイです。28年透析したのち、腎移植した後の入院ベッドで書いたそうです。

著者は、慢性糸球体腎炎から、腎不全になり26歳で血液透析を導入されています。病気について知ることにより長生きできるのでは?と考え透析技士になります。その後、医療と工学の懸け橋になりたいと考え、大学院に進学して博士を取得します。

研究者となり、腹膜透析をしながら海外留学をしたり、ベンチャー企業を立ち上げたりなど、透析患者に役立つ研究で成果を上げれらています。現在は、近畿大学の生物理工学部教授として臨床工学技士の学生の指導なども行っています。

透析患者というハンディキャップがあり、これまで多くの苦労や壁にぶち当たっています。しかし、前向きな考えと努力によりそれらを乗り越えて今の地位を築きあげています。透析患者だけでなく、透析室で働くスタッフにもたくさんの学ぶことがある本です。

特に、最近では学士を取ったり大学院に進学する技士も増えています。挑戦することは、リスクがあり怖いですが、新しいことに挑戦を考えている人にも勇気づけらる、背中を押してくれる気持ちになる本です。

エッセイ(読み物)としても、面白く、引き込まれる文章でした。

Amazon<<“思う”ことで変えられる60歳まで必ず生きる」腎臓病エンジニアがゆく―

CEにおすすめの透析の本まとめ

今回紹介した本は、どれも良書ばかりなのでどれを買ってもはずれはないです。何か、興味がある本が見つかれば是非購入して読んでみてください。日々勉強することにより、透析患者さんによりよい治療ができるようになれば幸いです。

CEにおすすめの透析の本まとめ
臨床工学技士のための透析医療 今回一番のオススメ!CEに特化した透析の基礎参考書
血液浄化療法ハンドブック 2017 透析技術認定士のテキストブック。調べごとをする辞書的な活用法におすすめ。
レジデントのための血液透析患者マネジメント 第2版 透析患者マネジメント方法の要点をまとめたベストセラー。
技士・看護師にもオススメ。
いまさら訊けない!透析患者検査値のみかた,考えかた 検査値に対してワンランク上の知識を得られる本。
“思う”ことで変えられる
60歳まで必ず生きる」腎臓病エンジニアがゆく―
腎臓病エンジニアによるエッセイ。
良書です。
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