透析患者さんにおすすめの本を紹介します。

図書館

今回は、透析患者さんにおすすめの透析関連の本を紹介します。

透析を開始された、患者さんやその家族は、しっかりと透析について学ばなければなりません。なぜなら、透析患者さんの生命予後は、『食事管理や生活習慣』などの自己管理の影響が大きいからです。

自己管理するために、患者さん・家族が知っておかなければならない知識はたくさんあります。透析導入時には、透析スタッフから日常生活や食事の注意点などについてまとまった指導があります。ただ、これらの数回だけの教育で十分な知識を得られるとは思えません。

患者さん自身でも積極的に勉強しなければ十分な知識を得ることはできません。透析の情報を得るためには、ネットの情報だけでなく、専門家により書かれた正しい知識が学べる本を繰り返し読んで学習することをお勧めします。

透析に関する専門書は、たくさんありどれを読めばいいのか悩むと思います。そこで私が実際に購入して読んだ中、患者さんに対して本当におすすめできる本だけ紹介します。

患者さんにオススメの透析の本

透析を体系的に学ぶ本

透析ハンドブックよりよいセルフケアの為に

透析患者さん用に書かれた、自己管理の本です。第4版ということでかなりのロングセラーの本です。

まずは、この本を購入して透析の基礎知識を身につけましょう。透析についての大切な基礎知識が、広範囲に分かりやすくまとめられています。

イラストや図でまとめられているので非常に読みやすいです。透析についての調べごとや、体系的に透析を学ぶ場合はこの本一冊で十分です。

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透析患者の食事に関する本

透析食を楽しく作る美味しく食べる

腎臓病食(保存期腎臓病食)と透析患者の食事は、大きく異なります。透析患者さんの食事の場合は、栄養を制限するばかりでなく充分なエネルギー、適度なたんぱく質の摂取も必要です。

したがって料理の本を選ぶ場合は、透析患者さんの専用の料理本を買いましょう。おすすめは、「透析食を楽しく作る美味しく食べる」です。季節別や朝、昼・夜など時間帯別に料理が搭載されているのが良いです。旬の食材を利用した料理をすることができます。

透析食の本中身

品数200品、68献立が紹介されています。

Amazon<<人工透析患者さんのための安心お料理BOOK

 

うつ、精神に関する本

透析導入後は、抑うつになる患者さんが多いです。立ち直るのには、7年、10年と非常に長い期間かかる場合が多いと言われます。少しでも早く立ち直るために、認知行動療法が有効だと感じます。

認知行動療法は、透析患者さんのセルフケアに有効であり、日本腎不全看護学会などからも推奨されています。認知行動療法を実施する本としては、認知行動療法のおすすめ本に以前まとめています。

この中で、1冊だけ購入するなら、「嫌な気分よさようなら」が一番おススメです。

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透析患者さんが書いた本

思うことで変えられる

私が最近で最も感銘を受けた本がこちらです。慢性腎不全患者でもあり、現在は近畿大学の教授をしている古薗勉先生のエッセイです。

中学2年で慢性糸球体腎炎と診断。26歳から透析導入、54歳で献腎移植をされています。以下に簡単に著書の病歴・経歴を搭載します。

著者の病歴・経歴

鹿児島大学の農学部を卒業するが、腎不全ということで、就職に失敗する。居場所を求めて同大学農学部大学院に進学。腎疾患の定期健診中に、主治医より『透析施設を開業するので透析の技術者として手伝ってほしい』と誘われ、大学院を中退して就職。

透析技士として数年働いたのち、これから何を目指せばいいか、将来の目標について悩む。ある透析の勉強会で「生体材料工学の講義」に魅了される。「医学と工学の橋渡し」目指し、仕事を退職して工学部の大学院に進学することを決意。透析をしながらも1年半の勉強の後、大学院に合格する。

透析をしながら、そして透析施設で働きながら、大学院にも通い博士を取得。その後、「血液透析→腹膜透析→在宅透析→腎移植」など、治療方法を変えながら、「アメリカ留学、研究者、ベンチャー企業の立ち上げ、大学教授」と活躍される。

慢性腎不全になり、血液透析をしながらも、向上心を持ちチャレンジを続ける生き方が、ただただ凄すぎで言葉が出ません。就職が困難で、やっと就いた透析技士の仕事を辞めて大学院に受験したのには驚きました。それも結婚した後のことです。

透析患者だけでなく、臨床工学技士、学生にもにもこれからの生き方・働き方について考えさせられる内容です。

引き込まれる文章で、2時間程度で一気に読みつくしました。著者は、26歳と若い時期に透析を導入されています。比較的若くて、仕事をされている患者さんには特に参考になるのではないかと思います。

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透析の本で学ぶ理由

いろいろな本を紹介しましたがどうだったでしょうか?何か役立ちそうな本が見つかれば幸いです。

ちなみに患者さん及びその家族が透析療法について勉強するメリットは以下の3点だと思います。

1.自己管理が大切だから

透析患者さんの生命予後は、「食事管理や生活習慣」など自己でしか管理できない内容が大きく関与します。また、患者さんん自身が選択する腎代償療法の種類(腎移植、腹膜透析、オーバーナイト透析、在宅透析など)も、生命予後・QOLに与える影響が大きいです。

腎代償療法については、自分の施設で行っている治療法しか勧められない場合が多いです。血液透析についてもいろいろな方法があるので、自分で勉強して施設を選択しなければなりません。

2.任せっきりではダメ

多数の透析患者がいる施設の場合、医師が一人一人の患者さんのデータを確認する時間は少ないです。時には、データに異常があっても見逃される場合もあります。

また、経営優先で質の低い透析をしている施設も残念ながらあります。それが分かるためにも自分自身で透析の勉強をすることは必要です。

3.問診での伝達が大切

容態の変化など、一番気づきやすいのは患者さん自身です。症状を適切に伝えることにより、投薬や透析条件の変更などスピーディに行うことができます。

 

透析のオススメ本まとめ

最後に、今回紹介した本についてまとめ表を搭載して終わります。

透析おすすめ本
透析ハンドブック 透析の知識を体系的に学ぶ
人工透析患者さんのための安心お料理BOOK 透析患者さん用の料理本
いやな気分よ、さようなら 認知行動療法の自習本
“思う”ことで変えられる 腎臓病エンジニアのエッセイ。
患者さん・技士にもおススメ
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