透析施設における地震対策の基本について

安全

透析室内の地震対策の基本

近年、震度6規模の地震が1~3年に1度の頻度で発生しています。大規模な地震で透析患者が一番心配なのは、透析室内の装置の破損や倒壊により透析ができなくなるということだと思います。

大規模な、地震が発生すると、停電・断水により一時は、透析することが不可能になります。しかし、断水や停電は一定時間経過すると回復することがほとんどです。

停電・断水が復旧した後に、いかに早急に自施設で透析を再開させることができるかは、地震時に、透析室内の装置を破損させないことが大切です。透析室内の装置が破損した場合は、修復期間が延長するために、他施設での支援透析を受けざるを得なくなります。

透析室内の機械さえ、被害を抑えることができれば、停電・断水の復旧後に速やかに透析を再開させることができるため、患者の負担や手間を最小限に抑えることが可能です。

地震発生時に、透析室内の設備を守るためには以下の4つの対策が有効であることが証明されています。

4つの基本的透析室内災害対策

  1. 透析用監視装置のキャスターは、ロックしないでフリーにしておく。
  2. 透析ベッドのキャスターは床面に固定しないでロックだけしておく。
  3. 透析液供給装置とRO装置は床面にアンカーボルトなどで固定しておく。あるい免震台に載せておく。
  4. 透析液供給装置およびRO装置と機械室壁面との接続部は、フレキシブルチューブを使用しておく。

(赤塚東司雄改訂2版 透析室の災害対策マニュアル―震災に備えるP52表3-1より引用)

上記の4つの対策を実施しておけば、装置の転倒や配管の破損を抑えることができ、1981年の建築基準法改正における基準を満たしている耐震の建物であれば、震度6強までの揺れにほぼ耐えられると証明されています。

たいていの施設では、過去の地震による教訓により上記の対策が実施されていると思います。

もし、守れていない施設がありましたら、早急に改善する必要があります。これらの対策は、簡単にできますので。

(参考文献)
赤塚東司雄改訂2版 透析室の災害対策マニュアル―震災に備えるP52-53

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