透析患者に必要な食事のエネルギー量・食事方法について説明します

食事

今回は、透析患者に必要な栄養素とエネルギー量について簡潔に説明します。透析患者さんがどのように食事をすればいいか、どの程度のエネルギー量が必要なのかをまとめました。

食事の目的

食事は、空腹を満たしたり、美味しいものを食べて幸福感を感じたりなどありますが、食事の一番大切な目的は、生きるために必要な栄養素を体内に補充することです。

私たちが生きていくためには、炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素の他に、ミネラル・ビタミン・水が必要です。

炭水化物・・エネルギーとなる
タンパク質・・エネルギーや、体の構成成分になる
脂質・・エネルギーとなる
ミネラル・ビタミン・・生体機能を調整する。

バランスの良い食事

必要な栄養素を採るには、朝・昼・晩の食事に主食、主菜、副菜を採りいれることが大切です。主食とは、ごはん、パン、麺類です。主菜は、魚、肉、卵、豆腐などです。副菜は、野菜などです。

主食、主菜、副菜を3食に取り入れることにより、各食材についての栄養素の知識がなくても大まかな栄養素のバランスが採れて栄養素が偏ることが少なくなります。

エネルギーとは

エネルギーとは、炭水化物・蛋白質・脂質が体内で発生させる熱量を数字で表したものです。kcal(キロカロリー)と表されます。分かりやすく言えば、体を動かす原動力のことです。

以下の栄養素1gに含まれるカロリーを紹介します。
・炭水化物・・・4kcal
・蛋白質・・・4kcal
・脂肪・・・9kcal

エネルギーの必要量

エネルギーの必要量は、年齢・性別・運動量などにより異なりますが、体重1kgあたり35~40kcalが必要とされています。体重50kgの人では、50×35=1750となり、1日最低でも1750kcal必要です。

エネルギーは、体を動かすなどの運動をすると消費しますが、寝ていて何もしなくてもエネルギーは消費されます(基礎代謝)。

摂取するエネルギーの量と消費するエネルギーが同じであることが望ましく、消費エネルギーより摂取エネルギーが多くなると脂肪が体に蓄積され肥満になります。逆に、摂取エネルギーが不足すると、体の蛋白質が分解されて、やせてしまいます。また、エネルギー不足により蛋白質が分解されると、BUNが上昇したり、高K血症、高P血症も亢進します。

エネルギーを上げるために

透析患者の場合、リン、カリウム、水分量、塩分量の制限があるため、食事量を抑えてしまいエネルギー不足になることが多くあります。特に、高齢者のエネルギー不足が目立つように感じます。
エネルギー不足により、筋肉量が落ちて歩けなくなり、車いすやストレッチャーで透析室に入室してくる透析患者が増えています。しっかり、食事をとって元気な状態で透析をしてQOLを上げるように指導しなければいけないと日々感じます。

透析患者の食事中のエネルギーを上げるには、蛋白質を含まない調味料である砂糖やマーガリン、植物油を有効に使うことです。ご飯をバターでいためてバターライスにしたり、おやつに飴を食べたりしてエネルギー量を増やします。

夜間透析の食事に、金平糖などのおやつが出たりしています。なぜ、こんなのが一緒に出されてるのかと疑問に思ったことがありますが、今考えれば、エネルギー量を上げる為だと分かりました。

1日に必要なエネルギー量をしっかり守ることが透析をしながら元気でいるためには、大切であり、私たち透析スタッフができることは、透析患者の採血結果や体重増加量を見て患者が適切な食事ができているか確認したり相談することが必要だと思いました。

参考文献
透析患者の生活指導ガイド

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