透析患者の定期検査(慢性維持透析患者外来医学管理料について)

透析患者の定期検査

透析患者は、採血・胸部レントゲン撮影など毎月複数の検査を実施しています。これらの検査は、日々の血液透析が適正に行われていることの確認や、何らかの合併症を早期に発見したりなど、患者の健康状態を良好に維持していくために定期的に実施する必要がある項目です。

ちなみにこれらの検査は、「慢性維持透析患者外来医学管理料」という診療報酬で包括化されており、月に1回まで2250点(平成28年)を請求することができます。

含まれている検査項目は、「尿検査、便検査、血液形態・機能検査、出血・凝固検査、血液化学検査、内分泌検査、感染症免疫学的検査、肝炎ウイルス検査、血漿蛋白免疫学的検査、心電図検査、胸部写真」など70項目以上が含まれます。(詳細は、以下の表に記す)

慢性維持透析患者外来医学管理料
に含まれる検査
尿中一般物質定性半定量検査
尿沈渣(鏡検法)
糞便検査
糞便中ヘモグロビン定性
血液形態・機能検査
赤血球沈降速度(ESR)、網赤血球数、末梢血液一般検査、末梢血液像(自動機械法)、末梢血液像(鏡検法)、ヘモグロビンA1C(HbA1C)
出血・凝固検査
出血時間、全血凝固時間
血液化学検査
総ビリルビン、総蛋白、膠質反応、アルブミン、尿素窒素、クレアチニン、尿酸、グルコース、乳酸デヒドロゲナーゼ(LD)、アルカリホスファタ ーゼ(ALP)、コリンエステラーゼ(ChE)、アミラーゼ、γ-グルタミ ルトランスフェラーゼ(γ-GT)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、クレアチンキナーゼ(CK)、中性脂肪、ナトリウム及びクロール、カリ ウム、カルシウム、鉄(Fe)、マグネシウム、無機リン及びリン酸、総コ レステロール、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラ ニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、グリコアルブミン、1,5-ア ンヒドロ-D-グルシトール(1,5AG)、1,25―ジヒドロキシビタミンD3、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、不飽和鉄結合能(UIBC)(比色法)、総鉄結合能(TIBC)(比色法)、蛋白分画、血液ガス分析、アルミニウム(Al)、フェリチン半定量、フェリチン定量、シスタチンC、ペントシジン
内分泌学的検査
トリヨードサイロニン(T3)、サイロキシン(T4)、甲状腺刺激ホルモ ン(TSH)、副甲状腺ホルモン(PTH)、遊離トリヨードサイロニン( FT3)、C-ペプチド(CPR)、遊離サイロキシン(FT4)、カルシトニ ン、心房性Na利尿ペプチド(ANP)、脳性Na利尿ペプチド(BNP)
感染症免疫学的検査
梅毒血清反応(STS)定性、梅毒血清反応(STS)半定量、梅毒血清反応(STS)定量
肝炎ウイルス関連検査
HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体定性・定量
血漿蛋白免疫学的検査
C反応性蛋白(CRP)、血清補体価(CH50)、免疫グロブリン、C3、C4、トランスフェリン(Tf)、β2-マイクログロブリン
心電図検査
写真診断
単純撮影(胸部)
撮影
単純撮影(胸部)

たくさんの検査項目が含まれていますが、これらの検査は、月に何回実施しようが請求できる診療報酬は、2250点と一定です。全て実施すると、コストが莫大になり診療報酬内では治まらなくなってしまいます。

その為、管理料で収まるように、それぞれの患者の病気背景に沿って必要な検査項目だけ選択して実施します。

一般的には、胸部レントゲンは月に1回程度実施。透析前後の血液検査は、月に2回程度、その他検査は患者に応じてといった施設が多いのではないでしょうか。

1 個のコメント

  • 透析について検索していて訪問いたしました! とても勉強になります。
    少しお尋ねしたいのですが、時々透析液中の生化学的検査を実施する場合があると思いますが、それは慢性維持透析患者外来医学管理料に含まれますか?それとも患者とは関係なく病院側の費用でしょうか?
    また在宅で腹膜透析をした場合で在宅自己腹膜灌流指導管理料で算定している場合ではどうなるでしょうか?在宅自己腹膜灌流指導管理料は検査料は包括されていないかと思います。
    今、腹膜透析の排液で生化学検査をした場合に保険請求出来るか否かを調べております。
    ご存知でしたら教えていただけると助かります。

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