HDFについてわかりやすく説明します。

オンラインHDFの診療報酬が認められたことから、現在では大半の施設でon-lineHDFが施行されています。スタッフであれば、HDFの効果や原理を理解するのは容易ですが、患者さんに説明する場合、口頭の説明だけではなかなか理解しにくいと思います。今回は、HDとHDFの違いを図を交えてわかりやすく紹介します。

HDとは

まずは、維持透析で従来から行われているHDの原理について紹介します。HDでは、透析膜の中に血液を流して、透析膜の外側に透析液を流します。膜を介して血液中の毒素を透析液の方に除去させます。この方法では、拡散といって、水の中に溶質(水に溶ける物質)を入れると均一に広がる特性を利用しています。
拡散の図

拡散についての詳細は、血液透析の原理である拡散と限外濾過を分かりやすく説明しますで詳しく紹介していますのでそちらも参照してください。

HDの回路構成は、以下のようになります。

HD回路構成

HDFとは

HDFの毒素の除去原理は、拡散の他に、限外濾過がおこなわれます。限外濾過というのは、透析膜に陰圧をかけて、血液中から水分を除去するのといっしょに毒素を除去するといった方法です。

限外濾過
限外濾過では、拡散と比較すると毒素の除去範囲が広いのが特徴であり、中分子蛋白領域サイズの毒素まで除去することが可能です。広い範囲の毒素を除去することにより有益な効果があります。(参照:オンラインHDFの補液量と治療効果

HDFでは、限外濾過の量を増やすために、透析回路に補液をします。補液した分だけ、ダイアライザの部分で除水することにより、たくさんの限外濾過をすることが可能になります。

HDFの回路構成は以下のようになっています。通常のHDの回路と比較して、補液のラインがあるのが特徴です。

HDF回路図

ちなみに、オフラインHDFとオンラインHDFの違いは、補液方法です。オフラインHDFでは、サブラットの袋を連結間などで数袋接続して、透析回路に補液します。オンラインHDFでは、透析液を、回路内に補液します。オンラインHDFでは、清浄化した透析液を補液するので、低コストで大量の補液をすることができます。

 

前希釈HDFと後希釈HDFの違いは?

HDFは、オンラインとオフラインの分別以外にも、前希釈と後希釈の分類があります。これは、補液する場所が、血液ろ過器(ダイアライザ)の前か後かの違いです。後希釈のほうが、血液ろ過器に入る血液の濃度が高いため、拡散の効果が高くなり、小分子どくその除去効率がよくなります。

前希釈では、血液が補液により希釈されて、血液ろ過器に入ります。拡散の原動力は、濃度差によります。その為、前期尺HDFではHDと比較すると、どうしても小分子毒素の除去効率が低下してしまいます。

前希釈HDFでは、小分子量毒素の除去効率がHDと比較してしまうので、それを少しでも防ぐためには、血流量を上げるなどの対処をします。血流量を上げることにより、血液の希釈率も軽くなるし、血液ろ過器での血液処理量が増加するからです。

一般的に大量補液する場合は、前希釈、少量の補液の場合は後希釈を選択します。