透析室の塩は何に使われるか知っていますか?

塩

透析室の塩は何に使うのか?

RO装置の保護

透析施設の機械室には、大量の塩が入れられたタンクがあります。この塩は、いったい何に使うか知っていますか?

この塩は、透析用の水を作っている水処理装置軟水装置のメンテナンスに使われます。軟水装置では、水道水中に含まれるCa(カルシウム),Mg(マグネシウム)イオンを、強酸性陽イオン交換樹脂(スチレン・ジビニルベンゼン共重合体)で吸着して、代わりにNaイオンを放出します。

なぜ、水道水からCaイオンとMgイオンを除去する必要があるかというと、水処理装置の末端にあるRO装置のRO膜は、CaイオンやMgイオンなどにより、塩化カルシウムや塩化マグネシウムなどの塩が作られて、膜に付着すると、RO膜の性能が低下してしまうためです。

RO膜を保護する目的で、水処理装置の中に軟水装置が組み込まれています。

 

水処理装置

軟水装置の再生

強酸性陽イオン交換樹脂では、CaイオンやMgイオンを吸着して、Naイオンを放出していくと、次第にNaイオンが強酸性陽イオン交換樹脂から失われます。

CaイオンやMgイオンを吸着する為には、必ずNaが必ず必要です。Naがなくなると、CaイオンやMgイオンを吸着することができなくなります。

その為、Naイオンを補充するために、10%NaClを定期的に軟水装置に流して、強酸性陽イオン交換樹脂にNaを補充する必要があります。このように、軟水装置の強酸性陽イオン交換樹脂にNaを補充するために、機械室には、塩の入ったタンクが置かれています。

軟水器の再生の頻度は、施設により異なると思いますが、私の施設では週に3回程度実施しています。その為、透析室では大量の塩が消費されます。