透析室の看護師と臨床工学技士の業務の違い

看護師絵
透析室での看護師と臨床工学技士の業務内容は、共通の業務がとても多くどのように分担するか悩むことも多くあります。一般
的に看護師は、患者の看護を中心として、臨床工学技士は生命維持管理装置の保守点検・メンテナンスが中心となり、その他の
業務は、看護師と臨床工学技士と共通の業務になります。

それぞれの職種によって、得意・不得意があるので分担するところは分担して、協力して行うところは協力して行うことにより効率的に業務を行うことができます。今回は、透析ケアに搭載されていた全国での看護師と臨床工学技士の業務の分担の仕方を紹介しつつ、どのように分担すればいいか個人的な意見を述べたいと思います。

 

透析の業務の担当

・看護師と臨床工学技士の業務の担当

業務 看護師(%) ME(%) 共通(%)
透析装置
始業点検
17.5 82.5 0
プライミング 2.5 20 77.5
消毒セットの準備 47.5 7.5 45
透析液作成
濃度測定
0 100 0
体重測定 20 7.5 72.5
バイタルチェック 10 5 85
穿刺 2.5 7.5 90
透析開始操作
透析条件の設定
2.5 10 87.5
透析中のチェック 2.5 20 77.5
透析中の看護 57.5 2.5 40
透析中のトラブル対応 2.5 10 87.5
薬剤の準備 57.5 7.5 35
返血 5 10 85
抜針・止血 2.5 10 87.5
透析装置の清拭
廃棄物処理
5 27.5 67.5
透析装置の洗浄
消毒
10 90 0

(透析ケア2008.11,P13より)

32施設を対象とした小規模で古いデータですが業務分担の傾向がわかります。基本的に、看護師だけしかしなかったり、臨床工学技士だけしかしない業務は、ほとんどないようです。

 

主に看護師が行う透析業務

看護師のみ行っている傾向が多い業務は、『消毒セットの準備、透析中の看護、薬剤の準備』です。

ちなみに看護とは

『傷病者や老人の介抱,健康回復への援助から,さらに病気予防,健康増強への助言・指導などを行なうこと。(ブリタニカ国際大百科事典より)』

とあります。
さらに透析での看護とは、

・患者の心のケアのための傾聴や相談など
・病気の説明、治療説明
・血圧低下時の下肢挙上
・看護計画の作成
・食事や生活についての指導など
上記のように、看護というのはかなり広い意味を伴います。このアンケートでは、技士が看護をしているのは42.5%でしたが、実際の広い意味の看護では、臨床工学技士も、100%看護をしていると思います。

特に、総合病院では病棟での看護師が不足しているため、募集しやすい臨床工学技士を透析室に多く配置して、透析室の看護師を病棟に回して、7対1看護を行っています。その為、近年ではますます、看護師のみが行っていた業務も臨床工学技士が行うようになってきました。

ただ、静脈注射・浣腸など診療補助行為は、法律的に看護師しか行えないため看護師が100%行います。その他、おむつ交換などは臨床工学技士がしているのは聞いたことありません。ベットのシーツ交換やフットケアなどは、近年臨床工学技士が行う施設も少しずつ増えているようです。

心のケアについては、臨床工学技士も患者から相談を受けたり、愚痴をきいたりすることが多く、必要性を感じます。ただ、臨床工学技士の養成校では看護については、まったく勉強していないため、自己流で行っている人が多いように思います。この辺りは、養成校でも学習する必要性を感じます。

 

主に臨床工学技士が行う透析業務

臨床工学技士のみが行っている傾向が多い業務は、『透析装置の始業点検、透析液の作成・チェック』です。透析装置の始業点検や透析液の作成は、専門知識がないと困難な場合が多いからだと思われます。特に、透析装置の部品交換やオーバーホールなどは、実質的には臨床工学技士の独占業務だと思います。(法的には誰でも行えますが・・・)

アンケートには記載されていませんでしたが、透析液の清浄化や水質管理もほぼ100%臨床工学技士がおこなっていると思われます。

他には、透析中装置のシステム的な故障や、停電・災害時の対処も、臨床工学技士の方が得意だと思います。


まとめ

近年では、ますます看護師と臨床工学技士の業務の共通化が促進されてきています。透析医療費が莫大となり、透析の診療報酬や材料価格は年を追うごとに削減されています。このような理由により、透析施設ではスタッフを減らしてコストを削減する必要がでてきます。

少ない人数で効率よく業務を行うためには、一人一人がさまざまな業務を行う必要があり、看護師と臨床工学技士がお互いに協力し合って業務をしていく必要があります。

臨床工学技士と看護師がお互いに協力して、得意分野については教えあったり、勉強会を開いたりしてお互いに上手にコミュニケーションをとって知識向上していくことが必要です。

 

 

 

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>>>転職サイトを使った「透析施設の探し方」

 

 

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