透析患者の外科手術前準備について

手術

透析患者の外科手術前準備

透析患者の場合も、一般の人と同様に、さまざまな外科手術をすることがあります。基本的には、全身麻酔に耐えられる心機能があれば全身麻酔下による手術も行えます。

今回は、透析患者が大きな手術をする場合の術前準備について紹介します。

術前準備

手術前までに、十分な透析を行い尿毒素を除去してやる必要があります。
術前の血液データを以下の目標値に設定します。

心胸比:通常の透析時のドライウェイトを参考
体重:目標体重はドライウェイト +800~1000g

ヘモグロビン >10g/dL
ヘマトクリット >30%
総蛋白 >6.0g/dL
アルブミン >3.5g/dL
血清尿素窒素 >50㎎/dL
クレアチニン <6mg/dL
カリウム <4.0㎎/dL

(血液浄化療法ハンドブックP185より引用)

解説

ドライウェイトまで体重を下げていた場合、全身麻酔により血圧が下がりすぎてしまう場合がある為、目標体重はDW+800~1000gとしています。その他、注意しなければならないのがカリウムの値です。

外科手術で出血が多い場合、輸血をする必要があります。輸血に使われ血液は、カリウム値が高いので透析患者の場合は高カリウム血症になる恐れがあります。

その為、輸血が必要になる可能性のある手術の場合は、事前の透析を、2日連続で行ったりして、カリウムの値を低めに調整する必要があります。その他の、検査値については、普段の血液透析の目標値と同様です。

後は、手術による出血を助長させないために、手術前後の血液透析では抗凝固剤にはナファモスタトメシル酸塩(フサン)を使用します。