穿刺の痛みを減らすには?穿刺の苦痛を軽減する方法

透析を受けることは、たくさんの苦痛があります。その中でも穿刺時の痛みや透析中の針先の痛みは、もっとも大きなストレスの一つです。今回は、そのストレスを軽減するために、穿刺時の痛みを少しでも緩和する事ができる方法・道具を紹介します。

穿刺痛緩和方法一覧

ボタンホール穿刺

ボタンホール穿刺は、穿刺の傷み対策に非常に効果的な方法です。患者さんによっては、全く痛くないという人もいます。

ボタンホール穿刺導入の手順は、通常の針でシャント血管に毎回全く同じ部位に穿刺して、皮膚と血管に通り道(ボタンホール)をつくります。

患者さんによって、ボタンホールができるまでの期間に差がありますが、早い人では、一週間くらいで造れます。ボタンホールができたら、ボタンホール針(針先の先端がとがっていない針)で作成したボタンホールの穴を通すように穿刺します。
(参照:メディカット社ペインレスニードル

ペインレスニードル(http://www.community2525.com/mytown/medical/2010/11/13164012.phpより)

痛みが少ないほかに、シャンと血管を痛めない、シャント肢に針穴の傷が残りにくい(美容的効果)など、さまざまな長所があります。

患者さんによっては、ボタンホールがうまく造れない場合がありますが、意外と細い血管の方が造りやすい印象があります。比較的簡単に導入できる方法ですので試してみてはどうでしょうか?

穿刺ミスの多い、穿刺困難な細い血管にも効果的な方法です。

 

バックカット施行穿刺針

メディキット株式会社より刃面にバックカット加工を施した穿刺針が販売されました。(下図参照)

バックカット加工により、針の切れ味が向上して痛みが軽減するということです。学術発表などの報告でもVAS(Visual Analogue Scale)の測定で、従来のランセット加工針と比較して有意に痛みが軽減したと報告されています。

針の切れ味が向上することにより、穿刺時の組織・血管の挫減を軽減して穿刺痛に効果があるとのことです。

バックカットメディキットHPより

 

エムラクリーム

エムラクリームは、穿刺時のとう痛緩和用の塗り薬で、2015年より保険適応されました。従来のリドカインにプロピトカインを配合することで皮膚の奥まで浸透しやすくなったそうです。

塗り薬を塗って、上からフィルムを張り付けて薬を浸透させて使用します。

エムラクリーム

少し手間がかかりますが、皮膚の組織内まで浸透するため、従来使用されていた、リドカインテープやペインレステープより疼痛緩和効果が強いと報告されています。(VAS値の比較では約半分の値になるとのことです。)

(詳細Sato社 エムラクリーム

皮膚冷却装置(PT10)

穿刺部を冷却することにより、穿刺痛を軽減するための装置です。冷却したパッドを穿刺時に、1分程度当てることで穿刺時の痛みを抑制することができます。

冷却することにより血管が収縮するのではないかという疑問がありましたが、阿佐谷すずき診療所の山本先生によれば「血管収縮は見られなかった」と報告されています。また、VASによる評価でも患者さんの痛みは減少していたことが確認されています。

従来の、麻酔テープや塗り薬では、かぶれたりして使用できなかった患者さんに有効です。

製品メーカーページ>>JMS社 PT10

 

穿刺痛み軽減のまとめ

穿刺痛を削減する方法は、探してみるとたくさんあります。痛みに対する強さは個人差がありますが、穿刺がつらくてたまらないという患者さんには、何らかの対策を考えてあげてみてはどうでしょうか?

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