透析中に起こる腹痛の原因と対処法について紹介します。

腹痛
腹痛

透析中の腹痛

透析中の合併症の1つに、腹痛があります。腹痛とは、文字通り腹部に痛みが出る症状です。

原因は、様々あり、中には早急に治療しなければならない症例もあります。今回は、透析により発生する可能性のある腹痛について紹介します。

 

透析が原因の腹痛

透析が原因で出現する腹痛には『腹部アンギーナ』という病態があります。。

これは、透析による除水により、腸管循環血流量が低下することにより生する症状です。透析による除水が進んできた、透析後半に出現することが多いです。

腹部アンギーナが考えられるのは、血圧を測定して下がっていること、そして、痛みの部位が、下腹部である場合です。

正確な診断は、注腸造影をする必要がありますが、透析中に実施するのは難しいでしょう。

また、腹部アンギーナ以外の腹痛である原因がないかも確認しなければなりません。

例えば、便秘はしていないか?下剤は服用していないか?便意による腹痛ではないか?食中毒ではないか?腹膜透析からの移行患者ではないか?(腹膜癒着でないか?)

などなどです。

透析患者は、便秘の頻度が高いため、便秘による腹痛や、腸閉塞なども考えられれますのでそちらも考慮する必要があります。

 

腹部アンギーナの対処

腹痛の原因が腹部アンギーナによるものと予想される場合の対処を説明します。

腹部アンギーナの原因は、除水による虚血が原因です。したがって、除水を停止させて様子を見ます。痛みがなかなか改善しない場合は、生理食塩水を補液することもあります。

 

腹部アンギーナの予防

透析中に生じる腹痛の原因は、急激な除水による腸管の血流量低下です。透析間の、体重増加量が増えすぎないようにすることや、透析時間を延ばして、除水速度を緩やかにすることが有用です。

また、動脈硬化などにより、腸管の動脈が狭窄してしまっていて、透析時以外でも、腹痛を生じる場合があります。そのような場合は、血行再建術といって、血管のバイパスをしたり、血管移植などをして血流を改善させることにより症状を抑えることができます。

 

(参考文献)
最新透析ケア・マニュアル―基本の技術と事故

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